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【トラシュー】slee-Pi 3 監視設定後に起動途中で落ちる場合の復旧方法
【トラシュー】slee-Pi 3 監視設定後に起動途中で落ちる場合の復旧方法
本記事は、弊社製品「slee-Pi 3」に関するトラブルシューティング記事です。
このような症状が出た場合
slee-Pi 3 の監視設定後に、以下のような症状が発生することがあります。
- 起動途中にシャットダウンする
- ログイン画面まで到達しない
これらは監視機能(sleepi3-monitor)の誤った設定により、起動直後に監視条件が成立し、ユーザが設定した処理(シャットダウン用スクリプトなど)が意図せず実行されてしまっている 可能性があります。
復旧手順
- ラズパイ+slee-Pi 3 をシャットダウンし、給電を停止する
- slee-Pi 3 基板上のディップスイッチ(DIPSW1)の DIP1、DIP2 を「ON」にする
- 給電を再開し、ラズパイ+slee-Pi 3 を起動する(プッシュスイッチ押下で起動でも可)
- 起動後、設定ファイル(
/etc/sleepi3-monitor/monitor.yml)やスクリプト等の誤りを修正する - 再度ラズパイ+slee-Pi 3 をシャットダウンし、給電を停止する
- DIP を元の設定(通常は全てOFF)に戻す

ディップスイッチのDIP1、DIP2をONにした場合
なぜ復旧できるのか
DIP1、DIP2 を ON にすると、slee-Pi 3 のパワーマネジメントモジュール が I2C バス上で応答しなくなります(アドレス無効)。その結果、sleepi3-monitor がモジュールを検出できず、監視機能が停止します。
これにより監視条件の判定がスキップされ、設定した処理も実行されず、通常通り起動できます。
よくある設定ミス(閾値入力ミス)
電源電圧監視で閾値(threshold)を誤って設定した場合
正: threshold: 10000 # 10V
誤: threshold: 100000 # ← 0 を一つ多く入力(100V)
誤った設定で起動した場合
100V 以下で条件成立となるため、通常の入力電圧(6~24V)は常に条件を満たしてしまいます。
その結果、起動直後に設定された処理(例:シャットダウン)が実行され、ログイン画面まで到達しません。

復旧方法を実施した場合
DIP1、DIP2 を両方 ON にして起動すると、ログイン画面まで通常通り起動します。

補足
本記事の方法は、電源電圧監視に限らず、sleepi3-monitor が監視対象としているプッシュスイッチや外部入力の場合にも有効です。
※ 本記事の方法は、誤設定を修正するための一時的な措置であり、OS のシステムファイル破損や SD カードの物理的な破損を修復するものではありません。

